2016年10月20日木曜日

通夜へ

会場のセレモニーホールは実家の近所だった。通夜の開始時刻が18時からだったため、職場で喪服に着替えて会場に直行。喪服姿の私に、職場の生徒もビックリしていた(笑)


通夜そのものは淡々としていた。死の直前まで元気に酒を飲み、急性心筋梗塞で呆気なくこの世を去ってしまったから、誰もが突然の死に驚き、なんとか現実を受け止めようとしている感じであった。だから通夜そのものに涙は無かった。遺族側も寝耳に水の訃報から始まり、検死や遺体運搬から葬儀の準備まで、非常に慌ただしかったようだ。未だ悲しむ余裕無しという印象であった。


通夜は読経→焼香→説法→喪主挨拶と、だいたい一時間程度で終わる。最近は通夜の読経と四十九日法要の読経も同時に済ませることが多く、そうなると一時間半くらいだろうか。最後に棺の小窓を開け、希望者は故人と最後の別れをする。


もう葬儀の場数を踏み過ぎて、焼香や葬儀のマナーで動じることも無くなった。生前と変わり果てた遺体を見ても、怖いとか不気味だという感情も消えた。ただただ故人の死を悼み、自然と合掌している自分にJW時代の面影はもう無い。喪服姿に数珠持って通夜帰りに実家へ寄っても、母がそれについて何か言うことも無い。色々なものが普通に戻りつつある・・・


昼休みに先輩の自宅を弔問し、そのついでに先輩の生き甲斐だった畑にも訪れてみた。几帳面な先輩らしく、雑草一本無い綺麗な畑。これから収穫を控えた大根や食用菊が植えられ、来年用のネギ苗も整然と植えられていた。たしか奥さんは畑をやらない人だったから、この畑も徐々に荒れていくのだと思うと、ちょっと切なく悲しくなった・・・。