2016年12月20日火曜日

日本人と休暇

今年の国際比較調査によると、日本人の有給休暇取得率が世界で最下位だったと言う。年間の有給休暇付与日数30日、取得率100%のスペインと比較すると雲泥の差である。自身の有休支給日数を知らないと答えた率も、日本人が世界で圧倒的に多い半数越えだったと言う。

日本人って本当に真面目な人種だよね。仕事もそうだし宗教も。だから根を詰めすぎて心を病む人が減らないのだろう。自分のことに精一杯で、周囲を気遣う余裕が減るのもその影響。それが日本人の信仰心やボランティアへの関心度調査に、低い数字として反映されているのだと思う。

海外を旅していると、日本人と欧米人旅行者の違いに気付かされることが多い。日本人は早朝からツアーバスに乗って観光地へと出かけ、夜遅くにヘトヘトになってホテルに戻って来る。しかし欧米人は、朝からのんびりラウンジで食事を楽しみ、日中は自転車でホテル周辺を散策したり、ビーチやプールサイドで肌を焼いたりしている。とにかく時間の流れがスローなのだ。

その差の背景には、限られた休暇日数で可能な限り観光したい日本人と、あり余る休暇日数で旅を満喫したい欧米人の職場環境に違いがある。人の人生が限られた日数である以上、どちらが有意義な過ごし方なのかな?と思うことが多々ある。

「退職したら旅行や趣味を楽しみたい」と言っていた仕事人間の同僚たちが、定年退職してすぐ亡くなった事例を数多く見てきて考えることが増えた。全てを犠牲にして「楽園が来てから」と言っていた信者が、老いて亡くなるのも似たようなものだと思う。報われない人生と言うものは、傍から見ていても切なく虚しいものに感じる。

そんな訳で、特に意識してここ数年は有給休暇の完全消化に努めている。今年も残す休暇はあと3日(毎年繰り越し分の20日は除く)。まぁ、今年はよく頑張って取得した方だと思う。連日のように残業・休日出勤している友人の話を聞くと、ほんと申し訳ない気持ちになるけど。。。

色々な人生があるけれど、みんな等しく幸せになって欲しいと願う聖人モードのくまであった。なお、クリスマスは悪魔モードになるとかならないとか(笑)