2016年2月15日月曜日

サパ

例年だと、二月の連休前後と九月の連休前後の年二回、海外へ旅することが多い。
しかし今年は東京旅行を優先したので、二月の海外は無し。そうしたら、暇な恩師が「旅行へ連れてけ」、恩師の奥さんも「うちのをどっか連れてってやって。ボケ防止に」と言うので、どこか面白そうな場所は無いかと調べていた。それで候補に上がったのがミャンマーとベトナム。

ミャンマーは軍事政権が終わってから政情も安定し、観光面にも力を入れ始めた現在もっとも行きたい国の一つである。ただし、旅行費用は少々お高め。一方ベトナムは、既に五回以上旅をしている国。北部、中部、南部と有名な観光場所はだいたい行った。そんななか、今年から旅行で行きやすくなったベトナム最北部のサパ、この山奥の田舎街に何故か惹かれた。

サパはフランスの植民地時代に開拓されたベトナム北部の村で、標高1600mの少数民族が住む山岳地域だ。美しい棚田の風景や、純粋素朴なクロモン族の独特な文化の村。そりゃ元社会科教師の恩師が惹かれないはずもなく、サパの話をしたら即決で行こうとなった。ただし、行くと言っても暇な年金暮らしの恩師と違い、私は仕事の都合があるんで夏まで無理なんですけどね…

行く行かないに関係なく、日々の生活において何かの楽しみや目標があるってことは、人生を充実させる上で大いに役立つと思う。「食べたり飲んだりしよう。明日は死ぬのだから」と言う生き方は聖書だと非とされる。これは自暴自棄な生活を戒めるもので、人生を楽しむことを戒めているわけではない。限りある人生は有意義に、そして後悔することなく全力で楽しみたいものだ。

…そう言えば、恩師と「○○へ旅しよう!」なんて話をすると、必ずその国で大きな事件や政変が起きるジンクスがある。最近だとトルコやインドネシアの名前を旅先として出した翌週、テレビでテロの報道があって恩師の奥さんから「行く直前まで国名出しなさんな」と笑われたっけ。ベトナム…どうか何も起きませんように。